[ << 基礎となるコンセプト ] | [トップ][目次][インデックス] | [ 出力を調整する >> ] |
[ < テンプレートを拡張する ] | [ 上へ : テンプレートを拡張する ] | [ 4 パート SATB ボーカル譜 > ] |
4.4.1 ソプラノとチェロ
あなたが最終的に望むものに最も近いテンプレートから始めてください。ソプラノとチェロのための楽譜を書きたいということにしましょう。ここでは、‘音符と歌詞’ (ソプラノ パート用) から始めることにします。
\version "2.24.4" melody = \relative { \clef "treble" \key c \major \time 4/4 a4 b c d } text = \lyricmode { Aaa Bee Cee Dee } \score { << \new Voice = "one" { \autoBeamOff \melody } \new Lyrics \lyricsto "one" \text >> \layout { } \midi { } }
これにチェロ パートを追加していきます。‘音符のみ’ のテンプレートを見てみましょう:
\version "2.24.4" melody = \relative { \clef "treble" \key c \major \time 4/4 a4 b c d } \score { \new Staff \melody \layout { } \midi { } }
\version
コマンドは 2 つも必要ありません。melody
セクションは必要です。\score
セクションは 2 つも必要ありません
– \score
が 2 つあると、2 つのパートがばらばらになります。2 つのパートをデュオのように一緒にしたいのです。\score
セクションの中に \layout
や \midi
は 2 つも必要ありません。
単に melody
セクションをカット&コピーした場合、melody
定義が 2 つになります。これはエラーにはなりませんが、 2 番目の定義が両方の旋律で使われることになります。そのため、2 つの旋律を区別するためにリネームします。ソプラノ用のセクションを sopranoMusic
と呼び、チェロ用のセクションを celloMusic
と呼ぶことにします。リネームするときに、text
を sopranoLyrics
とりネームしましょう。これらのインスタンスをリネームすることも忘れないでください
−- 初期定義 (melody = \relative {
部分) とその名前が使われているところ (\score セクションの中
) の両方です。
リネームする際に、チェロ パートの譜も変更しましょう −- 通常、チェロは低音部を使用します。さらに、チェロの音符を変えてみます。
\version "2.24.4" sopranoMusic = \relative { \clef "treble" \key c \major \time 4/4 a4 b c d } sopranoLyrics = \lyricmode { Aaa Bee Cee Dee } celloMusic = \relative { \clef "bass" \key c \major \time 4/4 d4 g fis8 e d4 } \score { << \new Voice = "one" { \autoBeamOff \sopranoMusic } \new Lyrics \lyricsto "one" \sopranoLyrics >> \layout { } \midi { } }
これでうまくいくように見えますが、チェロ パートが楽譜に表示されません
−- チェロ パートを \score
セクションの中で使っていないからです。チェロ パートをソプラノ パートの下に表示させたいのなら、以下をソプラノの譜の下に追加する必要があります:
\new Staff \celloMusic
さらに、音楽を <<
と >>
で囲む必要もあります
−- これは LilyPond に複数のもの (この場合は 2 つの Stave
)
が同時に起こるということを知らせます。\score
は以下のようになります:
\score { << << \new Voice = "one" { \autoBeamOff \sopranoMusic } \new Lyrics \lyricsto "one" \sopranoLyrics >> \new Staff \celloMusic >> \layout { } \midi { } }
これは少し見にくいです。インデントがきちんと入っていません。これは簡単に修正できます。ここで、完成したソプラノとチェロ用のテンプレートを挙げます。
sopranoMusic = \relative { \clef "treble" \key c \major \time 4/4 a4 b c d } sopranoLyrics = \lyricmode { Aaa Bee Cee Dee } celloMusic = \relative { \clef "bass" \key c \major \time 4/4 d4 g fis8 e d4 } \score { << << \new Voice = "one" { \autoBeamOff \sopranoMusic } \new Lyrics \lyricsto "one" \sopranoLyrics >> \new Staff \celloMusic >> \layout { } \midi { } }
参照
開始点となるテンプレートは付録 ‘テンプレート’ で見つけることができます。単一譜テンプレート を参照してください。
[ << 基礎となるコンセプト ] | [トップ][目次][インデックス] | [ 出力を調整する >> ] |
[ < テンプレートを拡張する ] | [ 上へ : テンプレートを拡張する ] | [ 4 パート SATB ボーカル譜 > ] |