4.2.2 譜サイズを設定する

デフォルトの 譜サイズ は 20 ポイントに設定されています。これは、7.03mm の譜の高さ (1 ポイントは 100/7227 インチ、あるいは 2540/7227 mm です) に相当します。譜サイズを変更するには 3 つの方法があります:

  1. 譜サイズをファイルの中にあるすべての楽譜 (正確には \book ブロックの中にあるすべての楽譜) に設定するには、set-global-staff-size を使用します:
    #(set-global-staff-size 14)
    

    上の例では、グローバルなデフォルトの譜サイズを高さが 14pt (4.92mm) になるよう設定し、それに応じてすべてのフォントを拡縮します。

  2. ブック内の 1 つのスコアの譜サイズを設定するには、スコアの \layout ブロックの中に layout-set-staff-size を配置してください:
    \score {
      …
      \layout {
        #(layout-set-staff-size 14)
      }
    }
    
  3. システム内の 1 つの譜の譜サイズを設定するには、\magnifyStaff コマンドを使います。例えば、ピアノを伴う室内楽の伝統的な譜刻では、ピアノ譜が 7mm である一方で、他の譜は 3/5 から 5/7 の大きさ (60% から 71%) となります。5/7 の比率を得るには、このようにします:
    \score {
      <<
        \new Staff \with {
          \magnifyStaff #5/7
        } { … }
        \new PianoStaff { … }
      >>
    }
    

    fontSize に対応する大きさが分かっている場合は、次の形を使うことが できます:

    \score {
      <<
        \new Staff \with {
          \magnifyStaff #(magstep -3)
        } { … }
        \new PianoStaff { … }
      >>
    }
    

    伝統的な譜刻の見た目を模倣するには、譜線の太さを減らすのを避けると良いでしょう。

フォント サイズに対応した太さの自動設定

Emmentaler フォントは、Feta 音楽グリフのセットを 8 つの異なるサイズで含んでいます。それぞれは、異なる譜サイズ向けに調整されているものです。グリフのサイズが小さいほど、相対的に細くなる譜線に合わせてより“太く”なります。推奨されるグリフ サイズは以下の表にリスト アップされています:

フォント名譜の高さ (pt)譜の高さ (mm)用途
feta1111.223.9ポケット サイズの楽譜
feta1312.604.4
feta1414.145.0
feta1615.875.6
feta1817.826.3歌集
feta20207.0標準パート譜
feta2322.457.9
feta2625.28.9

参照

記譜法リファレンス: 記譜フォント サイズを選択する, Emmentaler フォント

コード断片集: Spacing

LilyPond 記譜法リファレンス v2.25.22 (development-branch).