5.4 トラブルシュート

遅かれ早かれ、あなたは LilyPond がコンパイルできないファイルを書くことになります。LilyPond が返すメッセージはエラーを見つけ出す手助けになるかもしれませんが、多くの場合、問題の原因を探し出すために調査を行う必要があります。

この目的のための最も強力なツールは 1 行コメント (% で記述します) とブロック コメント (%{…%} で記述します) です。問題がどこにあるかわからない場合、入力ファイルの大きな一部分をコメント アウトすることから始めます。あるセクションをコメント アウトして、そのファイルを再びコンパイルしてみます。コンパイルが通ったのなら、問題は今コメント アウトした部分の中にあります。コンパイルが通らなかった場合は、コンパイルが通るようになるまでコメント アウトしたままにしておきます。

極端な場合、最終的に以下のようになるかもしれません:

\score {
  <<
    % \melody
    % \harmony
    % \bass
  >>
  \layout{}
}

(言い換えると、何の音楽も持たないファイルです)

こうなったとしても、あきらめないでください。少しだけコメントを外して – 例えば、バス パートを – コンパイルが通るかどうか試してみます。コンパイルが通らなかった場合は、バスの音楽をすべてコメント アウトします (しかし、\score の中の \bass はコメントを外したままにしておきます)。

bass = \relative {
%{
  c'4 c c c
  d d d d
%}
}

そして、問題を起こしている行を見つけ出すまで、bass パートから少しずつコメントを外していきます。

もう 1 つの非常に有用なデバッグ テクニックは Tiny examples を構築することです。

GNU LilyPond – アプリケーション使用方法 v2.25.22 (development-branch).