[ << 専門的な記譜法 ] | [Top][Contents][Index] | [ 入出力全般 >> ] |
[ < 一般的な和音 ] | [ Up : 和音モード ] | [ 和音の転回と特殊なボイシング > ] |
和音の拡張と変形
和音モードで様々な複雑さの和音構造を作ることができます。修飾子文字列を使って和音を拡張したり、和音の音を追加 / 削除したり、和音の音を上げ / 下げしたり、低音を付け加えたり、転回を作り出したりすることができます。
:
のすぐ後にくる最初の数字は和音の広がりを表します。和音は、根音から指定された数に達するまで 3 度毎に音を付け加えることによって構成されます。和音の拡張として付け加えられる第 7 音は、長 7 度ではなく短 7 度
(フラットの 7 度) であることに注意してください。拡張で指定された音が 3 度毎の音ではない場合 (例えば 6)、拡張を超えない範囲で 3 度毎に音が付け加えられ、最後に拡張の音が付け加えられます。拡張で取り得る最大値は 13 です。それよりも大きな値は 13 と解釈されます。
\chordmode { c1:2 c:3 c:4 c:5 c1:6 c:7 c:8 c:9 c1:10 c:11 c:12 c:13 c1:14 }
特殊な例外として、c:5
は根音と第 5 音のみを含む‘パワー コード’になります。
第 11 音が第 13 音と組み合わされると響きが良くないため、:13
和音から第 11 音は削除されます
(明示的に第 11 音が付け加えられない限りは)。
\chordmode { c1:13 c:13.11 c:m13 }
個々の音を和音に付けくわえることができます。追加は拡張の後にドット (.
) を前置して記述します。和音に付けくわえられる第 7 音は、長 7 度ではなく、短 7 度またはフラットの 7 度です。
\chordmode { c1:3.5.6 c:3.7.8 c:3.6.13 }
追加する音の高さは望みの高さにすることができます。
\chordmode { c4:3.5.15 c:3.5.20 c:3.5.25 c:3.5.30 }
和音の音は、数字の後ろに +
または-
を置くことで変化させることができます。和音構造の一部として自動的に含まれる音を変化させるには、その音を追加して変化させます。
\chordmode { c1:7+ c:5+.3- c:3-.5-.7- }
和音に音を追加できるだけでなく、^
を前置させた修飾子文字列で音を削除することができます。複数の音を削除する場合は、最初の ^
の後に削除する音を .
で区切って記述します。
\chordmode { c1^3 c:7^5 c:9^3 c:9^3.5 c:13.11^3.7 }
修飾子 sus
を修飾子文字列に付け加えることにより、サスペンド コードを作り出すことができます。これは和音から第 3 音を削除します。さらに sus
の後に 2
または 4
を付け加えると、和音に第 2 音または第 4 音が追加されます。sus
の後に 2 度や 4 度が続く場合、これは ^3
と等価であり、そうでない場合は sus4
つまり 5.4
と等価です。
\chordmode { c1:sus c:sus2 c:sus4 c:5.4 }
低音の追加 (根音ではないピッチを和音の下に配置します) は、和音の後に /
pitch を記述することで指定できます。
\chordmode { c'1 c'/e c'/f }
追加されるピッチがすでに和音の構成音であれば、これは和音の転回を譜刻するのに使うことができ、その場合にはそのピッチは追加されず、単にその和音の一番下に移動します。
/+
pitch 構文を用いることで、どんな場合でも音符の追加として扱われます
(つまり 2 回譜刻されます) 。
\chordmode { c'1 c'/g c'/+e }
自動的な和音の転回やボイシングを 和音の転回と特殊なボイシング で示しています。
様々な標準和音を作り出すために使用される和音修飾子を 一般的な和音修飾子 で示しています。
参照
記譜法リファレンス: 和音の転回と特殊なボイシング, 一般的な和音修飾子
コード断片集: Chords
既知の問題と警告
和音内では同じ度数の音を使えるのは 1 度のみです。以下の例では、最後の 5+
が解釈されるため、増和音が作り出されます。
\chordmode { c1:3.5.5-.5+ }
[ << 専門的な記譜法 ] | [Top][Contents][Index] | [ 入出力全般 >> ] |
[ < 一般的な和音 ] | [ Up : 和音モード ] | [ 和音の転回と特殊なボイシング > ] |