[ << 音楽記譜法 ] | [Top][Contents][Index] | [ 専門的な記譜法 >> ] |
[ < 不可視の休符 ] | [ Up : 休符を記述する ] | [ リズムを表示する > ] |
小節単位の休符
1 つまたは複数の小節に対する休符は音符名として大文字の ‘R’ を持つ音符として入力します。これらの演奏時間は、演奏時間を変更する で説明されているように、演奏時間の乗数を使用する機能を含めて、音符に使用される演奏時間表記と同じように入力されます。
% 休みの小節は 1 つの小節にまとめられます \compressMMRests { R1*4 R1*24 R1*4 b'2^"Tutti" b'4 a'4 }
上記の例は、空の小節を圧縮する で説明されているように、複数の空の小節を圧縮する方法も示しています。
複数小節にまたがる休符の演奏時間は、常に 1 つまたは複数の小節の長さに等しくなければなりません。したがって、一部の拍子記号では、ドットや分数を使う必要があります:
\compressMMRests { \time 2/4 R1 | R2 | \time 3/4 R2. | R2.*2 | \time 13/8 R1*13/8 | R1*13/8*12 | \time 10/8 R4*5*4 | }
1 小節分の休符は、拍子次第で全休符または二全休符のどちらかとして、小節の中央に譜刻されます。
\time 4/4 R1 | \time 6/4 R1*3/2 | \time 8/4 R1*2 |
マークアップを複数小節にまたがる休符に付け加えることができます。
\compressEmptyMeasures \time 3/4 R2.*10^\markup { \italic "ad lib." }
複数小節にまたがる休符が \partial
設定の直後にある場合、小節チェックの警告が表示されないかもしれません。
定義済みコマンド
\textLengthOn
,
\textLengthOff
,
\compressMMRests
Selected Snippets
複数小節にまたがる休符の長さをコントロールする
複数小節にまたがる休符の長さは、休符の長さに依存しますが、MultiMeasureRest.space-increment
によってコントロールされます。デフォルト値は 2.0
です。
\relative c' { \compressEmptyMeasures R1*2 R1*4 R1*64 R1*16 \override Staff.MultiMeasureRest.space-increment = 2.5 R1*2 R1*4 R1*64 R1*16 } \paper { tagline = ##f }
複数小節にまたがる休符の位置を変更する
通常の休符と異なり、音符に付加することによって複数小節にまたがる休符の位置を変更するコマンドは用意されていません。しかし、多声の音楽では、奇数番号のボイスと偶数番号のボイスで休符の位置が分けられます。複数小節にまたがる休符の位置は以下のようにコントロールできます:
\relative c'' { % Multi-measure rests by default are set under the fourth line R1 % They can be moved using an override \override MultiMeasureRest.staff-position = -2 R1 \override MultiMeasureRest.staff-position = 0 R1 \override MultiMeasureRest.staff-position = 2 R1 \override MultiMeasureRest.staff-position = 3 R1 \override MultiMeasureRest.staff-position = 6 R1 \revert MultiMeasureRest.staff-position \break % In two Voices, odd-numbered voices are under the top line << { R1 } \\ { a1 } >> % Even-numbered voices are under the bottom line << { a1 } \\ { R1 } >> % Multi-measure rests in both voices remain separate << { R1 } \\ { R1 } >> % Separating multi-measure rests in more than two voices % requires an override << { R1 } \\ { R1 } \\ \once \override MultiMeasureRest.staff-position = 0 { R1 } >> % Using compressed bars in multiple voices requires another override % in all voices to avoid multiple instances being printed \compressMMRests << \revert MultiMeasureRest.direction { R1*3 } \\ \revert MultiMeasureRest.direction { R1*3 } >> }
複数小節にまたがる休符にマークアップを付加する
複数小節にまたがる休符に付加されるマークアップは、休符の上または下に中央揃えされます。マークアップが長い場合であっても、休符が広げられることはありません。休符をマークアップに合わせて広げる場合は、休符の前に空の和音を追加して、それにマークアップを付加してください。
このような方法で付加されたテキストは、空の和音が本来表示されるべき場所に合わせて左揃えされます。しかし、小節の長さをテキストに合わせるようにすれば、テキストが中央揃えされたように見えます。
\relative c' { \compressMMRests { \textLengthOn <>^\markup { [MAJOR GENERAL] } R1*19 <>_\markup { \italic { Cue: ... it is yours } } <>^\markup { A } R1*30^\markup { [MABEL] } \textLengthOff c4^\markup { CHORUS } d f c } }
参照
音楽用語集: multi-measure rest
記譜法リファレンス: 演奏時間, 演奏時間を変更する, 空の小節を圧縮する, テキスト, テキストをフォーマットする, テキスト スクリプト
コード断片集: Rhythms
内部リファレンス: MultiMeasureRest, MultiMeasureRestNumber, MultiMeasureRestScript, MultiMeasureRestText
既知の問題と警告
複数小節にまたがる休符の上に運指記号を配置すると (例えば、R1*10-4
)、運指の数字が休みの小節数と衝突する可能性があります。
複数の通常の休符を自動的に単一の複数小節休符にまとめる方法はありません。
複数小節にまたがる休符が休符の衝突を引き起こすことはありません。
[ << 音楽記譜法 ] | [Top][Contents][Index] | [ 専門的な記譜法 >> ] |
[ < 不可視の休符 ] | [ Up : 休符を記述する ] | [ リズムを表示する > ] |