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楽器の移調
楽器の移調を含む楽器を譜刻するとき、いくつかのパートはコンサート ピッチ とは異なるピッチで譜刻される可能性があります。このような場合、移調楽器 の調を指定すべきです。指定しなければ MIDI 出力や他のパートの出だしのピッチは誤ったものになります。引用についての更なる情報は 他のボイスを引用する を参照してください。
\transposition pitch
\transposition
で使用するピッチは、譜に書かれた c'
をその移調楽器で演奏したときに聴こえる実際の音に対応したものであるべきです。このピッチは絶対モードで入力します。ですから、楽譜よりも 1 度高い音を出す楽器は
\transposition d'
を使うべきです。\transposition
は、ピッチがコンサート ピッチでは ない ピッチで入力されている場合に のみ 使用すべきです。
バイオリンと B-フラットのクラリネットのための音符をいくつか挙げます。それぞれのパートは、それぞれが指揮譜に刻譜されるときに使用される音符と調を使って入力されています。2 つの楽器は斉奏で演奏しています。
\new GrandStaff << \new Staff = "violin" \with { instrumentName = "Vln" midiInstrument = "violin" } \relative c'' { % not strictly necessary, but a good reminder \transposition c' \key c \major g4( c8) r c r c4 } \new Staff = "clarinet" \with { instrumentName = \markup { Cl (B\flat) } midiInstrument = "clarinet" } \relative c'' { \transposition bes \key d \major a4( d8) r d r d4 } >>
\transposition
は楽曲の途中で変更されることもあります。例えば、クラリネット奏者は A のクラリネットから B-フラットのクラリネットに持ち替えなければならないことがあります。
flute = \relative c'' { \key f \major \cueDuring "clarinet" #DOWN { R1 _\markup\tiny "clarinet" c4 f e d R1 _\markup\tiny "clarinet" } } clarinet = \relative c'' { \key aes \major \transposition a aes4 bes c des R1^\markup { muta in B\flat } \key g \major \transposition bes d2 g, } \addQuote "clarinet" \clarinet << \new Staff \with { instrumentName = "Flute" } \flute \new Staff \with { instrumentName = "Cl (A)" } \clarinet >>
参照
音楽用語集: concert pitch, transposing instrument
記譜法リファレンス: 他のボイスを引用する, 移調
コード断片集: ピッチ
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