打楽器の譜

通常、複数の楽器での打楽器パートは複数線の譜を使い、譜の高さで打楽器を指定します。譜刻するには、音符を DrumStaff コンテキストや DrumVoice コンテキスト内に配置する必要があります。

up = \drummode {
  crashcymbal4 hihat8 halfopenhihat hh hh hh openhihat
}
down = \drummode {
  bassdrum4 snare8 bd r bd sn4
}
\new DrumStaff <<
  \new DrumVoice { \voiceOne \up }
  \new DrumVoice { \voiceTwo \down }
>>

[image of music]

上記の例は冗長な多声記譜法です。私はボイスを聴いている で説明した短い多声記譜法を使うこともできます。例えば、以下のようになります:

\new DrumStaff <<
  \drummode {
    bd4 sn4 bd4 sn4
    << {
      \repeat unfold 16 hh16
    } \\ {
      bd4 sn4 bd4 sn4
    } >>
  }
>>

[image of music]

他のレイアウトでも実現できます。コンテキスト DrumVoice の中にある プロパティ drumStyleTable をセットすることによってレイアウトを変更できます。以下の変数があらかじめ定義されています:

drums-style

これがデフォルトです。これは五線譜上に通常のドラム キットを刻譜します:

[image of music]

このドラム構成は 6 種類のタムをサポートします。タムの種類が少ない場合は、望みの結果となるタムを選択してください。例えば、タムを五線譜の中間の 3 本の線に配置するのであれば、tommh, tomml, それに tomfh を使います。

agostini-drums-style

1965 年にフランス人のパーカッション奏者である Dante Agostini によって作られました。フランスではよく使われますが、他の国でも使われることがあります。

[image of music]

timbales-style

これは二線譜上にティンバレスを譜刻します:

[image of music]

congas-style

これは二線譜上にコンガを譜刻します:

[image of music]

bongos-style

これは二線譜上にボンゴを譜刻します:

[image of music]

percussion-style

これは全ての種類の打楽器を一線譜上に譜刻します:

[image of music]

カスタム打楽器譜 で説明されているように、カスタム打楽器スタイルを定義することもできます。

参照

学習マニュアル: I'm hearing Voices

記譜法リファレンス: カスタム打楽器譜

インストールされているファイル: ly/drumpitch-init.ly

コード断片集: Percussion


LilyPond 記譜法リファレンス v2.25.21 (開発版).