紙面サイズを設定する

‘A4’ が紙面サイズを明示的に設定しなかった場合のデフォルト値です。しかしながら、デフォルト値を変更するために使うことができる関数が 2 つあります:

set-default-paper-size
#(set-default-paper-size "quarto")

この関数は常に最上位スコープに配置する必要があります。

set-paper-size
\paper {
  #(set-paper-size "tabloid")
}

この間数は常に \paper ブロックの中に配置する必要があります。

set-default-paper-size 関数を最上位スコープで用いる場合、どの \paper ブロックよりも前に配置する必要があります。set-default-paper-size はすべてのページの紙面サイズを設定しますが、set-paper-size が設定する紙面サイズは \paper ブロックが適用されるページだけです。例えば、\paper ブロックがファイルの最上位に配置されている場合、すべてのページの紙面サイズに摘要されます。\paper ブロックが \book の中に配置されている場合、そのブックのページだけに適用されます。

set-paper-size 関数を用いる場合、同じ \paper ブロック内で用いられる他のすべての関数よりも 前に 配置する必要があります。紙面サイズに応じた自動拡縮 を参照してください。

紙面サイズは scm/paper.scm で定義されていて、カスタム サイズを追加することも可能ですが、追加後のソフトウェア アップデートにより上書きされます。利用可能な紙面サイズは 定義された用紙サイズ でリスト アップされています。

以下のコマンドを用いてカスタム紙面サイズを追加することができ、追加した紙面サイズは set-default-paper-size または set-paper-size で使用することがでいます。

#(set! paper-alist (cons '("my size" . (cons (* 15 in) (* 3 in))) paper-alist))

\paper {
  #(set-paper-size "my size")
}

単位 in (インチ)、cm (センチメートル)、それに mm (ミリメートル) のすべてを使うことができます。

紙面サイズ関数にシンボル 'landscape を渡すとページは 90°回転し、それに応じてより長い行幅となります。

#(set-default-paper-size "a6" 'landscape)

出力を回転させずに紙面の縦横を入れ替えるには (例えば、ポストカードのサイズで出力する場合や、他のドキュメントに埋め込むための楽譜を生成する場合)、紙面サイズの名前にそのまま ‘landscape’ を付け加えます:

#(set-default-paper-size "a6landscape")

紙面サイズの名前が ‘landscape’ や ‘portlait’ で終わっている場合、'landscape シンボルは出力の回転にのみ影響し、紙面の縦横サイズには影響しません。

参照

記譜法リファレンス: 紙面サイズに応じた自動拡縮, 定義された用紙サイズ

インストールされているファイル: scm/paper.scm

LilyPond 記譜法リファレンス v2.25.21 (開発版).