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同時進行表記
2 重山括弧で囲まれた 1 つあるいは複数の音楽表記は同時進行します。最初の表記が単一の音符で始まる場合、あるいは同時進行する表記全体が明らかに単一のボイスの中にある場合、その表記全体は単一の譜の上に配置されます。そうでない場合、同時進行する表記の要素は別々の譜の上に配置されます。
以下の例は 1 つの譜の上にある同時進行表記を示しています:
\new Voice { % 明らかに単一のボイスです << \relative { a'4 b g2 } \relative { d'4 g c,2 } >> }
\relative { % 単一の音符で始まります a' << \relative { a'4 b g } \relative { d'4 g c, } >> }
これは同時進行するセクションが同一のリズムを持つ場合に役に立ちます。しかしながら、異なる演奏時間を持つ音符を同じ符幹に取り付けようとするとエラーとなります。単一の ‘Voice’ の中にある音符、アーティキュレーション、それにプロパティの変更は収集され、音楽的な順序で譜刻されます:
\relative { <a' c>4-. <>-. << c a >> << { c-. <c a> } { a s-. } >> }
同時に複数の符幹や連桁、あるいは異なる音符の演奏時間やプロパティが必要な場合、複数のボイスを使う必要があります。
以下の例は、同時進行する表記が暗黙的に複数の譜を生成する様子を示しています:
% 単一の音符で始まりません << \relative { a'4 b g2 } \relative { d'4 g2 c,4 } >>
ここでは、リズムが異なっていても問題ありません。異なるボイスだと解釈されるからです。
既知の問題と警告
譜の同じ場所で、同じ向きの符幹を持つ複数のボイスから音符がシフトされずに (あるいは同じシフトで) 配置された場合、コンパイル中に以下のメッセージが表示されます:
warning: This voice needs a \voiceXx or \shiftXx setting
以下でこのメッセージを表示させなくすることができます:
\override NoteColumn.ignore-collision = ##t
しかしながら、これは警告を非表示にするだけでなく、衝突解決に関するすべてのメッセージを非表示にして、他にも意図しない影響を与える可能性があります (衝突の解決 の 既知の問題 も参照してください)。
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