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譜シンボル
\stopStaff
コマンドと \startStaff
コマンドを使って、楽譜内の任意の場所で譜線を停止あるいは (再) 開始させることができます。
\relative { \stopStaff f''4 d \startStaff g, e f'4 d \stopStaff g, e f'4 d \startStaff g, e }
+
定義済みコマンド
\startStaff
,
\stopStaff
譜の線 (加線を含む) は StaffSymbol
グラフィカル オブジェクトに属し、
StaffSymbol
プロパティを用いて変更することができます。しかしながら、変更は譜が (再) 開始する前に行う必要があります。
譜線の本数を変更することができます:
\relative { f''4 d \stopStaff \override Staff.StaffSymbol.line-count = #2 \startStaff g, e | f'4 d \stopStaff \revert Staff.StaffSymbol.line-count \startStaff g, e | }
各譜線の位置を変更することもできます。数字のリストでそれぞれの譜線の位置を指定します。0
は通常の譜における中央の線で、通常の譜の譜線の位置は (-4 -2 0 2 4)
となります。
1 つの値に対して 1 本の譜線が譜刻されるので、1 つのオーバライドで譜線の位置と本数を変更することができます。
\relative { f''4 d \stopStaff \override Staff.StaffSymbol.line-positions = #'(1 3 5 -1 -3) \startStaff g, e | f'4 d \stopStaff \override Staff.StaffSymbol.line-positions = #'(8 6.5 -6 -8 -0.5) \startStaff g, e | }
符幹の向きが通常通り (譜の下半分では上向き、上半分では下向き) になるように、カスタマイズした譜では中央の線 (あるいは「間」) を通常の中央の位置 (0) に配置するようにしてください。 新しい譜線に対応して、音部記号とミドル C の位置を調節する必要があるかもしれません。音部記号 を参照してください。
譜線の太さを変えることができます。デフォルトでは、加線 (訳者注: ledger line, 譜の上下に突き出た符頭と符幹に付けられる短い譜線) と符幹の太さも影響を受けます。
\new Staff \with { \override StaffSymbol.thickness = #3 } \relative { f''4 d g, e }
加線の太さを譜線の太さから独立して設定することもできます。
\new Staff \with { \override StaffSymbol.thickness = #2 \override StaffSymbol.ledger-line-thickness = #'(0.5 . 0.4) } \relative { f'''4 a, a,, f }
1 つ目の値は譜線の太さに、2 つ目は譜線の間隔に掛け算され、それら 2 つの値を加算した値が加線の太さになります。
加線の垂直方向の位置を変更することができます:
\new Staff \with { \override StaffSymbol.ledger-positions = #'(-3 -2 -1 2 5 6) } \relative { f'''4 a, a,, f }
符頭の位置と加線を持つ他の符頭との関係に応じて、符頭の上または下に追加の加線を配置することできます。
\new Staff \with { \override StaffSymbol.ledger-extra = #4 } \relative { f'''4 a, d, f, }
譜の内部に加線を表示させることもできます。この場合、譜線のカスタマイズが必要です。以下の例は明示的に ledger-position
をセットしない場合とした場合の加線のデフォルト位置を示しています。以下の例で、StaffSymbol
全体に対する \override
を元に戻すには\stopStaff
を行う必要があります。
\relative d' { \override Staff.StaffSymbol.line-positions = #'(-8 0 2 4) d4 e f g \stopStaff \startStaff \override Staff.StaffSymbol.ledger-positions = #'(-8 -6 (-4 -2) 0) d4 e f g }
譜線の間隔を変えることができます。この設定は加線の間隔にも影響を与えます。
\new Staff \with { \override StaffSymbol.staff-space = #1.5 } \relative { f'''4 d, g, e, }
Selected Snippets
いくつかの譜線を他より太くする
教育上の目的で、譜線を太くすることができます (目的の例としては、中央の線の強調や、ト音記号の線を強調することなど)。これは強調したい線のすぐ近くに新たな譜線を追加することで実現できます。譜線の追加には StaffSymbol
オブジェクトの line-positions
プロパティを使用します。
{ \override Staff.StaffSymbol.line-positions = #'(-4 -2 -0.2 0 0.2 2 4) d'4 e' f' g' }
参照
音楽用語集: line, ledger line, staff
記譜法リファレンス: 音部記号
コード断片集: Staff notation
内部リファレンス: StaffSymbol, staff-symbol-interface
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