[ << スペースの問題 ] | [Top][Contents][Index] | [ デフォルトを変更する >> ] |
[ < 可変な垂直方向の \paper スペース変数 ] | [ Up : 可変な垂直方向の \paper スペース変数 ] | [ 可変な垂直方向の \paper スペース変数のリスト > ] |
可変な垂直方向スペース連想リストの構造
可変な垂直方向の \paper
スペース変数は、それぞれが 4 つの キー を保持する連想配列 (association list) です:
-
basic-distance
– 2 つの要素の 参照ポイント 間の垂直方向の間隔。単位は譜スペースです。衝突が生じない場合は、伸縮されません。(タイトルまたは最上位の) マークアップの参照ポイントは最も上の箇所です。システムの参照ポイントは、譜線を持たない (Lyrics
コンテキスト等) であっても、最も近くにあるStaffSymbol
の垂直方向の中心です。basic-distance
の値がpadding
やminimum-distance
よりも小さいと無意味になります。なぜなら、間隔がpadding
やminimum-distance
よりも小さくなることはないからです。 -
minimum-distance
– 2 つの要素の参照ポイント間で、圧縮が起こる場合に許容される最小の垂直方向の間隔。単位は譜スペースです。minimum-distance
の値がpadding
よりも小さいと無意味になります。なぜなら、間隔がpadding
よりも小さくなることはないからです。 -
padding
– 2 つの要素間の境界ボックス (または輪郭) の間に必要な、垂直方向の最小の間隔。単位は譜スペースです。 -
stretchability
– 間隔の伸び率。0 の場合、間隔は広がりません (衝突が生じない限りは)。正の値の場合、ある間隔のstretchability
値は他の間隔のstretchability
との相対関係になります。例えば、ある間隔のstretchability
値がもう一つの間隔のstretchability
の 2 倍である場合、間隔の広がり方は 2 倍になります。値は 0 以上の有限数でなければなりません。+inf.0
はprogramming_error
を引き起こし、無視されます。一方、1.0e7
はほとんど無限の広がり方となります。値が設定されなければ、デフォルト値が設定されます。間隔の 縮み 率をユーザが直接設定することはできず、(basic-distance
−minimum-distance
) であることに注意してください。
譜がページの下端まで広がらない設定の場合、間隔は以下の中の最大値となります:
-
basic-distance
, -
minimum-distance
, -
padding
+ 衝突を回避するのに必要な最小の距離
複数ページの楽譜で、最後のページの楽譜がページ下端まで広がらない場合、最後のページのスペースは前のページと同じです。
配列リストを変更する方法は、連想配列を変更する で説明します。以下の例は、連想配列を変更する 2 つの方法を提示しています。最初の宣言はキー値を個別に変更していて、2 つ目は変数全体を再定義しています:
\paper { system-system-spacing.basic-distance = #8 score-system-spacing = #'((basic-distance . 12) (minimum-distance . 6) (padding . 1) (stretchability . 12)) }