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テキスト マークアップの導入部
\markup
ブロックは “マークアップ モード” と呼ばれる拡張可能な構文でテキストを譜刻するために用いられます。このようなブロックは、テキスト オブジェクトの概要 で説明されているように、どこにでも用いることができます。
マークアップ構文は LilyPond の通常の構文と同様です:
\markup
表記は波括弧 { … }
で囲まれます。単語 1 つが最小の表記と見なされ、その場合は波括弧で囲む必要はありません。
シンプルな “引用符で囲まれたテキスト” 指示とは異なり、\markup
ブロックは、バックスラッシュ \
を用いて挿入されるネストされた表記やマークアップ コマンドを保持することができます。そのようなコマンドは直後の表記にのみ影響を与えます。
\relative { a'1-\markup intenso a2^\markup { poco \italic più forte } c e1 d2_\markup { \italic "string. assai" } e b1^\markup { \bold { molto \italic agitato } } c }
また、\markup
ブロックは引用符で囲まれたテキスト文字列を保持することがあります。そのような文字列は最小のテキスト表記として扱われます。そのため、引用符で囲まれたマークアップ コマンドや特殊文字
(\
や #
など) はテキストのフォーマットに影響を与えず、そのまま (逐語的に) 譜刻されます。ダブル クォーテーション自体は、それ自体の前にバックスラッシュを置くことによって譜刻されます。
\relative { a'1^"\italic markup..." a_\markup { \italic "... prints \"italic\" letters!" } a a }
表記をばらばらなものとして扱うには、単語のリストをダブル クォーテーションで囲むか、前にコマンドを置く必要があります。マークアップ表記の定義の仕方は、表記の配置のされ方
– 垂直に中央揃えして積み重ねられる、水平に並べられる –
に影響を与えます。以下の例では、2 番目の \markup
表記は 1 番目の表記と同じように扱われています:
\relative c'' { c1^\markup { \center-column { a bbb c } } c1^\markup { \center-column { a { bbb c } } } c1^\markup { \center-column { a \line { bbb c } } } c1^\markup { \center-column { a "bbb c" } } }
マークアップを変数に格納することができます。そのような変数は直接音符にくっつけることができます:
allegro = \markup { \bold \large Allegro } { d''8.^\allegro d'16 d'4 r2 }
\markup コマンドの一覧 に
\markup
特有のコマンドの徹底したリストがあります。これらのコマンドの内部動作と、新たに実装する方法は、Markup functions で説明されています。
参照
記譜法リファレンス: テキスト オブジェクトの概要, \markup コマンドの一覧
拡張: Markup functions
インストールされているファイル: scm/markup.scm
コード断片集: Text
既知の問題と警告
マークアップ モードの構文エラー メッセージは混乱しやすいです。
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