賛美歌を配置する

通常、英国教会の聖歌の歌詞は曲とは別に楽譜の下の中央に譜刻されます。

シングルの聖歌 (7 小節) は歌詞の節毎に繰り返されます。ダブルの聖歌 (14 小節) は歌詞の節のペア毎に繰り返されます。歌詞をどのように聖歌に当てはめるかを示すために記号が挿入されます。歌詞の各節は 2 つに分割されます。通常、この分割を示すためにコロンが用いられます。これは楽譜の 2 重小節線に対応します。コロンの前にある歌詞は楽譜の最初の 3 小節で歌われ、コロンの後にある歌詞は次の 4 小節で歌われます。

楽譜の小節線に対応して、歌詞に単線の小節線 (あるいはカンマを逆さまにしたような記号) が挿入されます。マークアップ モードでは、小節線を小節チェック記号 | で挿入することができます。

\markup {
  \fill-line {
    \column {
      \left-align {
        \line { O come let us sing | unto the | Lord : let }
        \line { us heartily rejoice in the | strength of | our }
        \line { sal- | -vation. }
      }
    }
  }
}

[image of music]

fetaMusic フォントの図柄を必要とする記号があるかもしれません。詳細は フォント を参照してください。

tick = \markup {
  \raise #1 \fontsize #-5 \musicglyph "scripts.rvarcomma"
}
\markup {
  \fill-line {
    \column {
      \left-align {
        \line { O come let us sing \tick unto the \tick Lord : let }
        \line {
          us heartily rejoice in the \tick strength of \tick our
        }
        \line { sal \tick vation. }
      }
    }
  }
}

[image of music]

1 小節に 1 つの全音符が配置されている場合、その小節に対応する歌詞は音読のリズムで朗読されます。1 小節に 2 つの音符が配置されている場合、普通はそれに対応する歌詞には 1 つまたは 2 つの音節しかありません。3 以上の音節がある場合、普通は音符が変わる場所を示すためにドット (中黒) が挿入されます。

dot = \markup {
  \raise #0.7 \musicglyph "dots.dot"
}
tick = \markup {
  \raise #1 \fontsize #-5 \musicglyph "scripts.rvarcomma"
}
\markup {
  \fill-line {
    \column {
      \left-align {
        \line {
          O come let us sing \tick unto \dot the \tick Lord : let
        }
        \line {
          us heartily rejoice in the \tick strength of \tick our
        }
        \line { sal \tick vation. }
      }
    }
  }
}

[image of music]

聖歌の中には朗読セクションの終わりを示すためにカンマの代わりにアスタリスクを用いて、強調したり長く伸ばしたりする音節をボールド体で示すものがあります。

dot = \markup {
  \raise #0.7 \musicglyph "dots.dot"
}
tick = \markup {
  \raise #1 \fontsize #-5 \musicglyph "scripts.rvarcomma"
}
\markup {
  \fill-line {
    \column {
      \left-align {
        \line { Today if ye will hear his voice * }
        \line {
          \concat { \bold hard en }
          | not your | hearts : as in the pro-
        }
        \line { vocation * and as in the \bold day of tempt- | }
        \line { -ation | in the | wilderness. }
      }
    }
  }
}

[image of music]

また、強調する音節の上にアクセント記号を配置する聖歌もあります。

tick = \markup {
  \raise #2 \fontsize #-5 \musicglyph "scripts.rvarcomma"
}
\markup {
  \fill-line {
    \column {
      \left-align {
        \line {
          O come let us \concat {
            si \combine \tick ng
          }
          | unto the | Lord : let
        }
        \line {
          us heartily \concat {
            rejo \combine \tick ice
          }
          in the | strength of | our
        }
        \line { sal- | -vation. }
      }
    }
  }
}

[image of music]

マークアップを使用してテキストを中央に配置し、テキスト行をいくつかの列に配列する方法は、テキストをフォーマットする で説明しています。

これらの要素のほとんどをテンプレートの歌詞で示しています。Psalms を参照してください。

参照

学習マニュアル: Psalms, Vocal ensembles templates

記譜法リファレンス: フォント, テキストをフォーマットする


LilyPond 記譜法リファレンス v2.25.21 (開発版).